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パーソナリティ障害(人格障害)の症状とタイプ

パーソナリティ障害(人格障害)の症状

境界性パーソナリティ障害

 パーソナリティ障害の中でも一番多いのはこの境界性パーソナリティ障害です。男女比では3対1で女性が多く、年齢が20〜30代がピークです。根底にあるのは「見捨てられ不安」です。「信頼している人に冷たくされた」、「自分が否定された」、「友達が約束の時間に遅れた」そんなささいなことがきっかけで「自分は見捨てられた」と絶望的な気持ちになってしまいます。感情が激しく不安定で、それまで普通にしていたのに、突然怒り出したりします。対人関係もうまくいかず、友達もできにくく、その一方で孤独に弱く、常に誰かと一緒にいてもらいたがり、他人に見捨てられるのを極端に怖がります。
「自分に好意的で支えてくれそうだ」と思うと、相手の気持ちは考えず、積極的に近寄ります。逆に相手が少しでも冷たい態度をとると執拗に執着し、完全に見捨てられたと思うと、手のひらを返したように批判し始めます。
また、気分や感情の波がとても激しく、気に入らないことがあると、壁にあたまをぶつける、暴力を振るう、自殺未遂や自傷行為など、他人や自分を傷つける行為を繰り返すことも少なくありません。



境界性パーソナリティ障害の4つの特徴
一つ目は、症状の根底に「見捨てられる不安」があるということです。これは幼児期の成長過程における両親とのかかわり方に原因が潜んでいます。二つ目は「よい自分と悪い自分が分裂している」ということです。「悪い自分」が気分によって入れ替わり、周囲を困惑させます。さらに他人の評価もしょっちゅう変わります。三つ目は「行動化を起こす」ことです。自分を傷つける「リストカット」、「繰り返される自殺企図」、「暴力」などの破壊的行為、「過食、自己嘔吐」、「性的逸脱」、「薬物、飲酒」、「万引き」といった依存的行動です。四つ目は人を引きつけようとする「対人操作」です。


境界性パーソナリティ障害の原因
原因としては、1歳半前後の頃に「自分は見捨てられている」という傷です。現実には見捨てられることは稀ですが、母親にしがみついてくる子どもを拒絶したり、冷淡な態度であしらったり、いつも否定されていたりしたことによって起こると考えられます。思春期に大人として一本立ちするときに、子ども時代の不安と見捨てられる恐怖が何度も再現されるのです。それが苦しい行動化に発展します。


境界性パーソナリティ障害の治療
行動化が激しいときには、衝動性の「うつ」を抑えるために、薬を使ってまず状況を落ち着かせます。しかし、基本的には精神療法が中心です。精神療法の目的は、自分の気持ちをコントロールし、楽に人間関係を築けるようにすることです。治療の方法に決まりはありませんが、「病気であることを伝える」、「我慢することを覚える」、「治療に関する約束を定める」ことから始めるケースが多いようです。そして、自分の行動に責任を持つことを学んでもらいます。また、本人だけでなく、家族への指導を含む場合も多くあります。これは、家族があたふたしないこと、家族が間違った対応をして症状を悪化させてしまうのを防ぐためです。


境界性パーソナリティ障害の周囲の対応
境界性パーソナリティ障害の人は、自分を助けてくれる人にはとことん信頼感を寄せるのが特徴です。つまり、同情してあまり親身になると、頼られすぎるという状況が起こります。そこで肝心なのは、一定の距離をおいてつき合うということです。「夜遅い電話は受けない」、「できること、できないことをはっきり伝える」など、ときに毅然とした態度が要求されます。


境界性パーソナリティ障害の家族の対応
家族の対応としては、あたたかく安定した態度で接することです。患者が興奮すると、つい力で押さえつけようとしたり、へりくだったりしがちです。常に冷静な気持ちで接するようにします。家族がそのときどきの状況で対応を変えると、患者は進む方向が定まりません。あたたかい気持ちと安定した態度が肝要です。そして、自分に非があるときは心をこめてあやまるようにします。
 

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